こんな方におすすめ
- 試用期間に能力不足を理由に辞めたい…
- 試用期間に辞めるメリット・デメリットを知りたい…
- 試用期間に能力不足で辞めたいけど似たケースがあれば参考にしたい…
この記事を書いてる人
- 農林水産省推進、『ノウフク・アワード2022』水産企業で歴代初の受賞。
- 『とうほくSDGsアワード2023』優秀賞
- 人の心を様々な角度から理解し、導くことが得意
- サラリーマン、経営者の経験(3社)を持つ30代
この記事を読んでわかること
- 試用期間に能力不足で辞めたい時の対処法
- 試用期間に能力不足を理由に辞めるメリット・デメリット
- 試用期間に能力不足で辞めたいと言われた体験談
試用期間に能力不足で辞めたい時の対処法
試用期間中に能力不足を感じた場合、その対処法は慎重に考えるべきです。
試用期間は『試しに用いる期間』と書くのでお試し感覚になりやすいですが労働基準法では労働条件によりますが、『雇用していることと同じ扱い』になります。
つまり給料も発生し、労働基準法の観点からは一般社員と同じ扱いになっており、実際にはお試し感覚とは程遠い状態となります。
そのため能力不足を理由に辞めたいというのは、会社からするとまだ月日が経っていないのにどこに能力不足を感じたのかをどう説明するかが問題なのです。
会社側からすると、
- まだ月日が経ってないのにどこに能力不足を感じたか
- 能力不足は今後の努力でなんとかなるのではないか
と感じてしまうのです。
その中でも使用期間中に能力不足で辞めたいと感じてしまった場合の対処法を解説していきます。
気持ちに正直になってそのまま辞める
まず、自分の気持ちに正直に向き合い、辞めることを検討することは重要です。
急な辞表提出は企業や同僚に対して失望感を与える可能性があります。
辞める理由を具体的に整理し、できるだけ円満な離脱を心掛けましょう。
また、どこに能力不足を感じたのかを説明し、会社に理解してもらいましょう。
同じ失敗を繰り返さないように改善点を考えることも重要です。
足りない能力を上げる努力をする
能力不足を感じた場合、積極的に学習やスキル向上に努めることが一つの選択肢です。
自分の不足している領域を特定し、それに対するトレーニングや研修を受けることで、状況を改善できる可能性があります。
この選択は、自己成長と向上心をアピールするチャンスでもあります。
上司や人事担当者に相談し、具体的なサポートやトレーニングプランを提案することで、印象を良くすることができます。
先輩や上司に相談してみる
能力不足を感じたら、一方的に諦めずに先輩や上司に相談することも重要です。
相手に自分の状況を正直に伝え、アドバイスやフィードバックを受けることで、改善の方針が見つかる可能性があります。
上司や先輩はあなたの成長をサポートするために存在しています。
相談することで、チーム全体でのサポートやリソースの提供が得られるかもしれません。
試用期間に能力不足を理由に辞めるデメリット
試用期間に能力不足を理由に辞めるデメリットの多くは、次の会社での面接時に出てきます。
早期での退職は印象が悪いことが多く、どの会社でもなぜ早期に退職したのかを聞かれます。
その際に以下のデメリットが発生するのでそれぞれ詳しく解説していきます。
転職活動の際に不審に思われる
試用期間中に辞める理由として能力不足を挙げると、転職活動の際に不審に思われる可能性があります。
採用担当者は過去の職務経歴を注意深くチェックし、短期間の雇用や早期の離脱は会社にとってリスクとなる可能性があります。
信頼性の低下
能力不足を理由にして辞めると、信頼性に関する評価が低下する可能性があります。
本来会社は、従業員に対して信頼を置き、期待をします。
面接時に「試用期間中に能力不足を理由に辞めた」と聞くと、会社は採用後のの雇用においてあなたの能力や姿勢に対して疑念を抱く可能性があります。
試用期間に能力不足を理由に辞めるメリット
試用期間に能力不足を理由に辞めるメリットを解説します。
時間を無駄にしなくて済む
能力不足を自覚し、早期に辞めることで、自身のキャリアにおいて時間を無駄にしないというメリットがあります。
試用期間中に自分の適性やスキルが仕事に合っていないと感じた場合、そのまま継続することは将来的な成長を妨げる可能性があります。
早期に辞めることで、より適切な職場や業界を見つけ、自己成長の機会を追求できます。
不必要なストレスを溜めずに済む
能力不足を感じる状況で働き続けることは、精神的なストレスを引き起こす可能性があります。
仕事に適していない状況で無理をして働くことは、身体的・精神的な健康に悪影響を及ぼすことがあります。
新しい環境で適切なサポートが得られる可能性も高まります。
第二新卒として次の職を探せる
試用期間中に辞めることで、第二新卒として新たな職探しを始めることができます。
能力不足を理由に辞めることで、次の職場での経験を積み直すことができ、前職での学びを生かしながら新しい挑戦に取り組むことが可能です。
この経験で何を学んだのかを言えるようにしていると次の会社で面接時に好印象を与えることができる場合があります。
この選択肢は、成長と経験を重視する企業にとっても魅力的に映ることがあります。
試用期間に能力不足で辞めたいと言われた体験談
ここで試用期間に能力不足で辞めたいと言われた体験談を解説していきます。
私の会社での実際の話ですので参考になるかと思います。
また、私は会社で専務としてこの件を全て任されていたのでその際の会社側の考え方もわかるかと思います。
運送会社に入社してきた20代男性Sさん
運送会社に20代の男性Sさんが入社してきました。
面接も私がやりましたが、履歴書にはすでに前職で3ヶ月で辞めたことが書かれていました。
私は面接時に「なぜ前職を3ヶ月で辞めたのか」を聞きましたが、「ストレスが原因で退職し、人との関わりが少ない運送会社に入りたい」とのことでまずは納得して採用となりました。
最初の2週間は一緒に仕事や道を覚えるため、別の先輩ドライバーと一緒に行動をさせていました。
毎日配送から帰ってきて顔を合わせてどうだったかを聞きながらメンタル面のサポートしていました。
入社して2週間で退職したいと相談された
しかし入社して2週間が経ち、仕事のやり方や道も覚えてきたので1人で仕事をしてみようかと相談しようと思い、いつものように帰ってくるのを待っていました。
会社に戻ってきていつも通り話を聞こうとしたら、Sさんから退職したいと相談を受けたのです。
その時は順調に仕事を覚えている印象だったため理由がわからず、とりあえず別室で話を聞きました。
すると、「仕事が難しい、自分にはできない」というのが理由で退職したいとのことでした。
私は、判断するのはまだ早いと思っていました。
理由としては、
- 仕事ぶりを見ていたが、若いからか仕事を覚えるのが早い
- マニュアルを確認し、不安なことは相談しながら進めていた
- 総じて、弊社の仕事を問題なくできる人材
と感じていたからです。
入社して4週間後に退職
結果として本人の意思を尊重し、なるべく早く退職したいとのことだったので、労働基準法に則って相談を受けてから2週間後で入社してから4週間後に退職の運びとなりました。
会社としては非常にもったいなく感じ、自分の可能性を狭めているように感じました。
本当の退職理由が他にもあったかもしれませんが、Sさんが早期退職をしたのは前職と弊社の2連続となりました。
次の面接時には確実に不審に思われることと思いますし、実際に私が面接をするなら2連続の早期退職になってしまった理由を聞きますが、かなり疑いながら話を聞くことになるかと思います。
試用期間に能力不足を理由に辞めるときの注意点
試用期間に能力不足を理由に辞めるのは本人の自由なため問題はありませんが、いくつか注意点があります。
今後の仕事にも影響する可能性もあるためしっかり確認しておきましょう。
試用期間で仕事を見極めることは難しい
試用期間中には、まだ十分な理解が得られていない可能性があります。
したがって、能力不足を感じる場合でも、十分な期間をかけて問題を理解し、解決策を模索することが望ましいです。
急な辞める決断は、将来的に後悔の原因となる可能性があります。
なぜ入ろうとしたのか思い出して考えてみる
仕事を辞める前に、なぜその職場に入ろうと思ったのかを振り返りましょう。
自身のキャリア目標や職場に対する期待と、実際の経験がどれだけ一致しているかを確認することは重要です。
もし入社時の期待と現実が乖離している場合は、それが能力不足感を引き起こす原因となっている可能性があります。
試用期間での退職は稀な事だと理解すること
試用期間中の退職は比較的稀なケースであることを理解することが大切です。
企業は新しいメンバーに対して期待を寄せており、試用期間中に能力不足を感じることはあるかもしれませんが、この期間を通して成長を促進する目的もあります。
試用期間での退職は企業にとっても本人にとっても労力と時間の損失となりますので、慎重に考慮するべきです。
今後の職探しで面接時に絶対質問される
試用期間での退職理由は、将来の面接でほぼ確実に問われる可能性があります。
この際には、冷静かつ具体的な説明が求められます。
辞める理由を冷静に整理し、それに基づいたポジティブな成長や学びについても語ることが重要です。
また、次の職場での期待や志望動機を明確に伝え、前職からの成熟をアピールすることで、信頼性を高めることができます。
まとめ
試用期間に能力不足で辞めたい時の対処法は、
- 気持ちに正直になってそのまま辞める
- 足りない能力を上げる努力をする
- 先輩や上司に相談してみる
が挙げられます。
試用期間に能力不足を理由に辞めるデメリットは以下の通りです。
- 転職活動の際に不審に思われる
- 信頼性の低下
試用期間に能力不足を理由に辞めるメリットは以下の通りです。
- 時間を無駄にしなくて済む
- 不必要なストレスを溜めずに済む
- 第二新卒として次の職を探せる
試用期間に能力不足で辞めたいと言われた体験談を参考にし後で後悔のないようにしましょう。
試用期間に能力不足を理由に辞めるときの注意点は、
- 試用期間で仕事を見極めることは難しい
- なぜ入ろうとしたのか思い出して考えてみる
- 使用期間での退職は稀な事だと理解すること
- 今後の職探しで面接時に絶対質問される
です。
総じて、試用期間中に辞める際には慎重な検討が必要です。
冷静な自己分析と将来の展望を持ち、辞めることが最善の選択であるかどうかを判断することが大切です。